あはは(雑記)

博士学生の独り言

博士就活の感想

民間企業の就職活動が一段落した。

博士新卒の就活を数社受けたのでその感想を残しておく。

 

民間企業を受ける際に以下の優先順位で企業をみていた。

①自分の専門性が活かせそうか

②初任給などの待遇が学士、修士と差別化されているか

③採用選考フローにバカらしい採用試験がないこと(グループディスカッション、ケース面接等)

 

僕は自分の専門分野がとても楽しかったのもあって、専門分野がダイレクトに活かせそうか、もしくは間接的にも関わりのある分野の企業を受けることにした。こんなことを言ってしまうと怒られるかもしれないが、専門分野を活かせないのなら博士に行った意味も殆どなくなってしまうと思っている。当たり前だが、専門性が関係ない分野では、修士卒の学生で3年間の実務経験を詰んでいる同年代には到底及ばないと思うからだ。博士課程で投資した時間とお金を早く回収するにはできるだけ自身の専門性をできるだけ活かせる企業への就職をしたほうが良いと考えている。

 

続いて、待遇面で明確に学士、修士との差別化が図られていない企業は選択肢から外した。なぜなら博士課程で詰んだ3年間の経験、実績を全く評価していないことがすぐにわかるからだ。どうしても科学、学問へのリスペクトが薄いと感じて、行く気がしなかった。

 

続いて3つめの理由について、バカらしいと書いてしまったが、大げさでなく本音でバカらしいと思っている。グループディスカッション、ケース面接も結局のところ対策が確立されてしまっているので、本人の能力に相関なく対策を繰り返せば高評価を得ることができると考えている。グループディスカッション能力、ケース面接能力を欲しているのであれば、グループディスカッション研究科、ケース面接研究科を設立してそこの学生を取ればいい。修士の学生も研究そっちのけでグループディスカッション、ケース面接の練習ばかりしていて、学生も企業も結果的に何がしたいのか本当にわからない。

 

自分の中である程度のスクリーニングをしてD2の夏から冬にかけて7社受けた。

内訳としては、製薬3社、技術系ベンチャー1社、大手メーカー1社、民間企業の中央研究所2社

 

ESも面接も殆ど研究内容が中心だった。学振を書いている博士学生なら、特に大変でもないだろう。よくわからないガクチカ(学生時代に力を入れたこと)のようなこともあまり聞かれなかった。志望動機、研究内容、研究の新規性、工夫した点、入ってからやりたい研究等をしっかり話すことができればOKだと思う。

 

製薬は間接的に専門性、技術が活かせそうだから受けたけど、専門性がかなりマッチしていないと非常に厳しく感じた。結果的に全滅した。製薬企業以外の企業は研究内容も適切に評価されて、良い結果をもらうことができた。

 

研究を頑張っている学生は修士よりも楽に就活が終わると思う。ただ、博士就活はD2の夏頃から本選考が始まるため、早めに就職活動を始めるのが大事。

 

あと、大事なことは世間でどのようなスキルが求められているのかという点は博士学生もキャッチアップして行く必要があると思う。評価されるために無理やりスキルを身につける必要はないが、流行りの技術やスキルを一つ自分の研究に応用してみるなどの気持ちがあれば、企業からの評価も上がると思う。

 

Labbaseとアカリクからのスカウトは採用面談を受けるきっかけにもなったので、民間企業も視野に入れている博士学生は登録しておくことをオススメする。