あはは(雑記)

博士学生の独り言

10年後の自分

人生にはいくつかのターニングポイントがあると思う。僕に取っての人生1つ目のターニングポイントは中学卒業後に地元の進学校に進学せずに、工業高等専門学校高専)を選んだことだと思う。自分で言うのもあれだが比較的勉強はできたほうなので当時は地元で一番の公立進学校にも余裕で入れたと思う。高専への受験を決めたときは周りの大人たちにずいぶん反対されたものだ。ただ、結果的に当時の自分は本当に良い選択をしたと思う。当時は子供だった自分にはわからなかったが、若くから工学的な教育を受けた経験は、考え方や気持ちの面で研究者としての土台に大きく影響している。当時の高専の先生達にお礼を伝えたい。

 

今年で26歳になった(正式には去年だが)ので、高専に入学してからちょうど10年が過ぎた。現在の自分は10年前の自分からは想像もつかないような海外で研究をしている。この10年で、自分の人生のスケールが指数関数的に大きくなっているんだと感じて少し不思議な気分になった。

 

つまり、10年先の自分の人生なんて想像もつかないしほとんど見えないものなんだなと思う。10年後のキャリアをどう形作っていくかという考え方も非常に大事だが、運に左右される要素のほうが大きいんじゃないかと思う(努力はしないといけないが)。

10年後には36歳になる。10年後の自分が何をしているのかわからないが、10年後も今の想像外の所で想像がつかないような仕事、研究をしていたい。

 

とういうわけで、人生なんて計算通りに行くわけがないので、あれこれ考えても仕方ないというのは正論だと思う。今の研究室の後輩を見ていると就職活動に全力をかけ研究を全くしていない学生が多い。1年をかけてインターンシップの合否や採用の合否で常に一喜一憂している感じだ。気持ちは本当にわかるが、新卒就活に失敗してもいくらでも逆転できると思うし、10年後には想像もしないような会社に入っているかもしれない。あまり、新卒就活を重く考えすぎずに生きてほしいなと思う。一部の大人がSNSなどを通じて学生を焦らせている結果だと思うが。

 

また、自分自身も謙虚でありたいなとも改めて思う。たまたま現在がうまく行っていても10年後にはどうなっているのかわからないからだ。でも実際にこの観点を持てている人間は結構少ないと思う。周りの学生でも世間一般では超エリートと呼ばれるような企業に内定した瞬間に態度が変わるような人間が結構いる。どこをゴールに設定するかの違いな気もする。そういう人たちは、特にやりたいこともないため、会社に入りエリートの皮をかぶるのが目標だったのだろう。自分は常に10年先を想像しながら謙虚に生きたいなと強く思う。